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RCMについて(その7) ~ リスクに対応したコントロールか?

その4の設例、原料仕入に係る業務フローには、会計事実が会計情報となって行くにあたって経て行くクリティカル・パスが下記図のように、13個あると言うことが判りました。

rcm7-1.jpg


それぞれのクリティカル・パスにリスクがあるものと思料されますが(つまりリスクは最低でも13個ある)、これに対してコントロールはどうあるべきなのでしょうか?
今回からは、それについて検討いたします。

図にある4つのサブプロセス全てについて説明するのは紙面の都合上難しいので、橙色の「仕訳入力プロセス」で考えてみます。

rcm7-2.jpg


コントロールは、存在するリスクに対応して付されるべきです。つまり、リスク・ベースでコントロールを考えなければなりません。

また、リスクは財務報告に係るものではなりません。すなわち、仕訳の構成要素のそれぞれあるいはその全てが不適切な会計情報になってしまうか否かの観点で考える必要があります。

「仕訳入力プロセス」における財務報告に係るリスク(仕訳の構成要素を意識したリスク)は、下記のとおりと思料されます。

① 買掛金一覧表の把握を誤るリスク
・ 買掛金一覧表が月次の仕入取引に係るトランザクションデータを要求したとおりに出力しない(重複、漏れを含む)。
・ 買掛金一覧表以外の資料を把握してしまう。

⇒把握を誤った結果として、月次仕入の日付、仕入金額、仕入先、あるいはこれらの全てを誤る。
⇒これらを誤った結果、アサーションである、期間帰属の適正性、評価の妥当性、権利・義務の帰属、実在性、網羅性が歪められる。

② 買掛金一覧表の伝達を誤るリスク
・ 買掛金一覧表記載の通りに振替伝票を作成することを誤る(重複、漏れを含む)。
・ 買掛金一覧表以外の資料で振替伝票を作成してしまう。

⇒伝達を誤った結果として、月次仕入の日付、勘定科目、仕入金額、仕入先、あるいはこれらの全てを誤る
⇒これらを誤った結果、アサーションである、期間帰属の適正性、表示の妥当性、評価の妥当性、権利・義務の帰属、実在性、網羅性が歪められる。

③ 振替伝票の処理を誤るリスク
・ 会計システムへの振替伝票の入力を誤る(重複、漏れを含む)。
・ 適切な振替伝票以外の資料で会計システムへ入力してしまう。

⇒処理を誤った結果として、月次仕入の日付、勘定科目、仕入金額、仕入先、あるいはこれらの全てを誤る。
⇒これらを誤った結果、アサーションである、期間帰属の適正性、表示の妥当性、評価の妥当性、権利・義務の帰属、実在性、網羅性が歪められる。

④ 入力された仕訳の構成要素の集計・報告を誤るリスク
・ 入力された仕訳の構成要素が会計システムのトランザクションデータとして適切に反映されない(重複、漏れを含む)。
・ 振替伝票で入力された以外のデータがトランザクションデータに混入する。

⇒集計・報告を誤った結果として、月次仕入の日付、勘定科目、仕入金額、仕入先、あるいはこれらの全てを誤る。
⇒これらを誤った結果、アサーションである、期間帰属の適正性、表示の妥当性、評価の妥当性、権利・義務の帰属、実在性、網羅性が歪められる。

お気づきの方もいらっしゃるかも知れませんが、これはリスクを厳密に定義したときの、ペリルとリスクを意識した表現になっています。
(ペリルとリスクについては下記を参照してください。)
http://nextcentury.blog61.fc2.com/blog-entry-11.html

このように、リスクが明確になれば、そのリスクが生じないように付される活動が、コントロールになります。つまり、リスクに対応したコントロールとなるのです。

財務報告に係るリスクに対応したコントロールの一覧表、それはRCMですよね?

具体的なコントロールの例については、次回に解説いたします。
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Author:nextcentury
大阪市中央区にある公認会計士が手がけるコンサルティング会社。
主に内部統制コンサルティングや財務デューデリジェンスの支援業務を行っています。

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