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IFRSs国内適用の行方(3)

めっきり暑くなりまして、夜はエアコン無しでは寝られなくなってしまいました・・・
日本各地で猛暑日が連日報道されていますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?


さて、先週に引き続き、7月8日に開催された企業会計審議会総会の話題を少し。
7月22日に総会の議事録が公開されています。
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kigyou/gijiroku/soukai/f-20100708_s-giji.html

ちなみに、ここで発言されている委員の皆様の名簿はこちら。
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kigyou/meibo/01.pdf
今回は参考人として、住友化学㈱から常務執行役員の野崎氏が、
富士通㈱から取締役執行役印専務の加藤氏が御出席されています。

委員の皆さんの意見としては、概ねダイナミック・アプローチ(連結先行)にご賛成のようですね。

ただ、富士通の加藤参考人のご発言のように、マネジメントから考えますと
連・単が分離するのは本来望ましくないと私も考えます。

① 設備投資の回収状況の評価・判断基準は会社として統一したい。
② 開発費の計上方法、製造原価計算の方法あるいは範囲を統一したい。
③ マネジメント全体のインセンティブ制度を統一したい。
④ 連・単で会計基準に大きな差が出た場合の配当方針の説明が難しくなる。
等のご発言には、頷くものがあります。


また、㈱東京証券グループ取締役兼代表執行役社長の斉藤委員のご発言が、
実は一番重要なのではないかと思いました。

○斉藤(惇)委員
ただ株式市場上場会社というのは、国家の資本戦略の場所であって、
単なる機関投資家が投資するとかしないとかそういう問題よりも、はるかに大きな問題だと思うんです。
我々は昨年IFRS、連結先行で入りましょうと言った、まず発火点は、
大きなグループに入らなければ正しいとか正しくないとかいうことを主張することすらできないと、
世界の流れがどんどん流れていっているときに「自分は正しいんだ」ということをどれだけ叫んでも、
まさか鎖国しているわけでもあるまいし、日本の大・中・小法人、個人
、全部インターナショナルベースでリンケージしている時代になって、
まず大きな仲間に入ってその中で我々は我々なりの主張をしようではないかということで、
まさしくおっしゃるように単体との問題はあるなということは皆さんわかった上で、でも、
これは日本が孤立しないために入ろうということで入ったと理解しております。

ですからもちろんIFRSがパーフェクトでもないという証拠として多くの国々が、
いろいろ個別会計を自分の中にまだ持っているということもありましょうし、
その辺はインターナショナルベースでいろいろ討議をして、さらにIFRSそのものが発展していくと
思います。

今例えば我々東証は連結、個別会計をやっておるところでも連結をやってもらおうという考えを
持っておりますけれども、それはなぜかというと、例えばこのごろ東証の出来高が低い、
日本の投資家が買わないから韓国へ行って上場しましょう、香港へ行って上場しましょう、
インドへ行って上場しましょうという日本の企業も出てまいりました。彼らが行けば全部これは一種の、
パーフェクトでないかどうかは別として、何らかの形でIFRSが適用されます。

したがって日本に外国の企業が今度は来た場合に、日本はグローバルなIFRSと日本独特の個別会計、
両方出せというようなことを彼等に言えば、東京へなどだれも来なくなってしまう。
そうやって国家の資本戦略をどんどん落としていくのかという問題だと思います。
我々は世界の資本をできるだけ有利に日本の企業に使っていただきたい、あるいは国家として資本を
この国に取り入れていこうという考えから、こういうことをやっていると私は思います。



社会的なインフラとしての会計基準であるIFRSsを導入しないと、我が国のマーケットがガラパゴス化
してしまいかねないと言う国家的な不利益から考えますと、
上場会社に対するIFRSsの国内強制適用はやはり不可避だと思いました。

我が国の税制や会社法との整合性の問題から、まず連結を先行させて単体は後で調整するという考え方は、単なる技術的な問題に過ぎないので、それに拘り過ぎると我が国の国益そのものを害する可能性があると言うことに留意しないといけないのですね。
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nextcentury

Author:nextcentury
大阪市中央区にある公認会計士が手がけるコンサルティング会社。
主に内部統制コンサルティングや財務デューデリジェンスの支援業務を行っています。

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